
日本各地のうどんを食べ歩く旅を始めて数年、
ようやく本州の全都府県をコンプリートする日が訪れました。
本州コンプリートの最終地は長野県です。
地図の上では、大阪から長野県って、そう遠くに思えないのですが、
私にとっては意外と遠い場所だったのです。
今回、長野県で食べるご当地うどんは「おしぼりうどん」。
後ほど詳しく説明しますが、
この「おしぼりうどん」は私が苦手とする食材を使っています。
ともすれば、ひと口食べてギブアップしてしまうのではないか?
そんな事を考えると、なかなか長野県を目指す事が出来なかったのです。
「おしぼりうどん」の他に長野県のご当地うどんは無いのか?
もちろん調べましたが、「おしぼりうどん」の他にあるのは「ぶっこみうどん」。
「ぶっこみうどん」とは、早い話、野菜たっぷりの味噌煮込みうどんです。
野菜が苦手な私にとって、
「野菜たっぷり」というワードを聞くだけで拒否反応が出ます。(^-^;
でも、どちらかに絞り込まないと・・・。
そこで私は、野菜の量が少ない「おしぼりうどん」を選ぶことにしました。
ひとつ誤解しないで下さいね、
野菜が苦手と言っても、全く食べられない訳では無いのです。
今は結構食べられる様になりました。
ただ、食べなくて良いのなら、食べずにいたい、それだけの話です。
雨の中、新幹線は走ります。
私の旅には、案外と雨がつきものになっている様です。
ただ、不思議な事に、目的地で雨に降られる事は少ないのです。
だから今回も大丈夫。
それと「おしぼりうどん」に挑戦する楽しみもありますし、
この旅はきっと面白くなる!そう信じていました。
あれよあれよという間に名古屋へ到着。
雨は相変わらず降り続けています・・・。
この名古屋で特急しなの3号長野行きに乗車します。
目的地までの道のりは、まだまだ長い。(^-^)
ところで、今回の長野県を制覇したあとですが、全国制覇まで残すところ3県となります。
沖縄県へはこの記事をアップしたすぐ後、
ゴールデンウイーク中に訪ねる事が決定しています。
大分県、宮崎県には9月に訪問します。
なので9月には全国制覇を成し遂げることになります。
また、その9月に大分県、宮崎県を訪ねたあと、
九州への旅は、私にとって今年最大のメインイベントになりそうです。(^_^)v
名古屋を離れること2時間49分、長野県のJR篠ノ井駅に到着しました。
この駅から今度は、しなの鉄道に乗換え、たどり着いたのが坂城駅。
「おしぼりうどん」は、
この坂城駅がある坂城町の、郷土料理として広く知れ渡っています。
この駅に到着した時、雨はすっかりと上がっていました。
ただ、晴れているわけではなく、どんよりとした雲行きです・・・。
本来、この駅からレンタサイクルで坂城町をウロウロする予定でしたが、
雨の気配もあったので、駅前に止まっているタクシーを利用する事にしました。
坂城駅から目的のお店までは2.5㎞ほどです。
タクシーですと目的のお店まで10分もかかりません。
開店5分前に到着。
お店は町はずれにあり、ロケーション抜群です。(^^)
今回訪ねたのは、
おしぼりうどんで代表的なお店「おしぼりうどん・十割そば かいぜ」さんです。
長野県にもこういうロケーションのお店があるんだと、わたくし感動しました。
緑が多く、空気も美味しい。
とても良い場所です。
ところで、「かいぜ」という店名、なかなか変わっていますよね。
実はこちらのお店、「開畝(かいぜ)地区」と呼ばれる場所にあります。
その地区名が店名の由来と思われます。
お店の前にはウサギ小屋があり、入店待ちの間、ウサちゃんがお相手してくれます。
開店時間になると、お店から女性スタッフが出て来て、
駐車場の側にある看板を「準備中」から「営業中」に変え、
お店の方へ案内して下さいました。
↓↓こちらの建物がお店になります。
店内は土足厳禁。
玄関で靴を脱ぎます。
玄関を上がった左右に座敷があります。
右側の座敷が大広間となっており、その大広間からお客さんを案内し、
大広間がいっぱいになると、左側の座敷へ案内しているようです。
女性スタッフに「何名ですか?」と聞かれ、「ひとりです。」と応えると、
「ええ!ひとりですか?」と言われてしまった。(^-^;
このお店では、どうやらひとりで訪ねるお客さんは少ないようです。
「相席になりますが、こちらにどうぞ。」と案内され座ったのが、
8人ぐらいが座れそうな座卓席でした。
そこに腰を落ち着けてメニューを拝見。
大広間はほぼ満席の状態。
皆さんは何を注文されるのだろうと、耳をすませて伺うと、
殆どのお客さんが「わがままセット」を注文されていました。
そこで私も「わがままセット」を注文。
「わがままセット」はおしぼりうどん半人前と、
そば半人前がセットになったメニューです。
席に座りほんのしばらくして、
お茶と一緒に「きのこと大根の漬物です。」と↓↓こちらの小鉢が運ばれて来ました。
大根の漬物は、私が食べるととんでもないことになるので、
きのこの方だけを頂きました。
これがとても美味しかった。
貝のような食感に、醤油漬けのような風味を味わえました。
そして注文してから15分、おしぼりうどん(半人前)が先に運ばれて来ました。
「おしぼりうどん」とは、
坂城町の特産品である「ねずみ大根」をおろし、布巾などでしぼるところから、
「おしぼりうどん」と呼ばれるようになったそうです。
ねずみ大根のしぼり汁をつけ汁として麺を味わいます。
その昔、長野県は海の無い土地の為、
鰹や煮干しが容易に仕入れる事が出来なかった事と、
その当時は醤油なども高級品だった為、
大根のしぼり汁をつけ汁にする文化が生まれたそうです。
ちなみにねずみ大根の名前の由来は、その形にあります。
(上の画像は坂城町HPより引用させていただきました。)
一見、ねずみに似たような形をしているのが名前の由来です。
汁気が少ないことから、漬物やおろし汁に最適な、辛味大根なのです。
ちなみに、
かいぜさんではねずみ大根を皮ごとジューサーに入れておろしているそうです。
そうすることで、ねずみ大根の持つ辛味を活かせるそうですよ。
早速、つけ汁を少し飲んでみました。
最初、大根の苦味が感じらず、むしろ甘味があるなぁ、飲みやすいなぁ・・・と、
そう思っていたら、ガツン!とパンチの効いた辛味が口の中に広がりました。
本来は、辛さの後に大根の風味と甘味を味わえるとの事ですが、
辛い!辛い!とにかく辛かった!!(>_<)
その辛さを抑える為に↓↓このような薬味が用意されています。
お味噌と鰹節とネギです。
お味噌はねずみ大根の辛味と合うように、
麦味噌が使われています。(一般的には米味噌を使用)
このお味噌を少しづつ、つけ汁に加えながら辛さを調整して行きます。
お味噌を加えたところ、多少、辛さは抑えられますが、
それでもやはり辛いです。(^▽^;)
麺の方ですが、コシが強く、表面にざらつきを感じる麺です。
麺を作る際に塩は使っていないそうです。
また、水でしめずに釜抜きの麺を出されています。
そうする事で、表面のざらつきをあえて残し、
つけ汁が絡みやすいようにされているのです。
ねずみ大根のつけ汁に入れて、麺を食べましたが・・・。
やはり私は大根が苦手です。(^-^;
大根が好きな方なら、きっと絶品の味だと思いますが、私には合いませんでした。
しばらくして、お蕎麦が運ばれて来ました。
お蕎麦には、数種類の節を使ったつけ汁と、ねずみ大根のしぼり汁が付いて来ました。
あと出汁割りと。
お蕎麦をいただきますと、これがとても美味しい!!
少し甘めのつけ汁と、蕎麦の風味がよく合っていて、美味しかった。
また、蕎麦が短く切られているので、一口サイズでとても食べやすかった。(^-^)
ふと、このそばつゆに、うどんを入れてみてはどうだろう?
そのように思い付いたので、早速実行しました。(^_^)v
これ、正解でした。
とても美味しい!!(^^♪
やはりうどんは、節の風味が効いたつけ汁で味わうのが一番!と、私的に思いました。
締めに出汁割りをつけ汁に加え、すべて飲み干しました。
私は大根を苦手としますが、
ただ、こちらのお店、麺もつけ汁も丁寧な仕事をされています。
ねずみ大根も自家栽培されており、食材にこだわりを感じます。
大根が好きな方なら、間違いなく(おしぼりうどんを)美味しくいただけます。
こちらのお店では、私の向かいに座られたご夫妻と、少しお話しする機会がありました。
この記事を読んで頂ければいいなぁと思います。(^^)
ジャンル:そば
アクセス:しなの鉄道坂城駅 徒歩30分
住所:〒389-0602 長野県埴科郡坂城町中之条2366-3(地図)
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情報掲載日:2018年11月18日