
次に目指したご当地うどんは、栃木県の郷土料理「耳うどん」です。
牧歌的な風景の中、車は走り抜けて行きます。
実はわたくし、栃木県を訪ねるのは生まれて初めてなのです。
今回訪ねたのは↓↓こちらのお店「手打そば処 野村屋本店」さんです。
「耳うどん」と「大根そば」で代表的なお店です。
「耳うどん」は栃木県佐野市の旧葛生町、仙波地方で古くから伝わる郷土食です。
お正月、お雑煮の代わりに食べられていたそうです。
また「耳うどん」には言い伝えがあり、「耳うどん」の耳は、鬼の耳とされています。
この鬼の耳を食べると、1年間、悪口(悪い噂)が聞こえなくなり、
隣近所と円満に過ごせるという言い伝えです。
さっそく店内に入りますと、昔ながらの雰囲気が漂っていて、
昭和生まれの私には、どこかしら懐かしく思えました。
「耳うどん」のメニューが壁に貼られています。
意外と種類があり、少し目移りしましたが、
当初から決めていたスタンダードな「耳うどん」を注文。
ただし、椎茸が苦手なので、椎茸を抜きにしてもらいました。
しばらく待って「耳うどん」が運ばれて来ました。
器が正月っぽいですね。(^.^)
蓋をあけますと↓↓このような感じ。
「耳うどん」の具は、おせち料理の残り物が使われていたという事らしいです。
伊達巻、カニ蒲、鶏肉などが入っています。(本来なら椎茸もあります)
まずは出汁からいただきますと・・・、
醤油ベースの出汁で、鰹・昆布・椎茸、そして柚子の風味が口の中に広がる出汁です。
これはうどんの出汁というよりも、お雑煮の出汁です。
そして麺ですが、耳のような形になっています。
食べてみますと、小麦の風味と言うよりも、粉の味そのもの・・・。
中力粉に水を加えて丸め、団子にして食べているような・・・。
旨味を感じられないというか・・・。
ただ、なんとなく歴史を感じました。
うどんがまだ「餫飩(うんとん)」と呼ばれていた時代の麺が、
この「耳うどん」の麺に近かったのではないかと・・・。
だから「耳うどん」は、ある意味、うどんの原点のような気がします。
味云々よりも、縁起を担ぐ食べ物として、1年間、隣近所の人達と円満に過ごせる様に願って食べる事が、
一番大切なことなのでしょう。
野村屋本店
ジャンル:手打ちそば・うどん処
アクセス:JR両毛線佐野駅南口 徒歩8分
東武佐野線佐野駅南口 徒歩8分
住所:〒327-0023 栃木県佐野市相生町2819(地図)
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情報掲載日:2018年11月18日