ある日の朝、私は近鉄志摩線賢島駅のホームに立っていました。
9:45賢島発、普通白塚行きに乗車する為です。
実は前日から三重県入りしていて、昨夜はこの賢島で一泊していたのです。
今回の旅は伊勢うどんを食べるのが目的の旅です。
と言っても、2日間で3軒ほどしか回りませんが・・・。
前日は「名代伊勢うどん山口屋」というお店で食べました(その時の記事はこちら)
これから向かうお店は2軒目となります。
賢島駅からは特急を利用するお客さんが多く、
普通電車はガラガラ・・・私達夫婦の貸切状態でした。
静かな朝にふさわしい状況です。
それでも、出発前には何人かのお客さんが乗車され、
目的の駅に到着する頃は満席でした。
2軒目のお店はこの駅からすぐの場所。
ただ、開店までほんの少し時間がある・・・なので周辺をぶらりと散歩しました。
何気に歩いていると、小さなアーケード街が・・・。
明倫商店街というらしい。
開店時間前なので、殆どのお店がまだ閉まっていました。
それでもブラブラ歩いていますと、
「村の駅」と書かれた場所が・・・。
どうやら休憩所のようです。
傍らには村の掟が記されている立て札があります。
ここで気が付いたのが、この街は、名投手 沢村栄治選手の生まれ故郷ということ。
以前テレビで沢村選手の事が取り上げられていて、その悲しい生涯を知りました。
その事がふと頭を過り、少し複雑な気分に・・・。
沢村選手の生家はこの商店街からすぐの場所にあり、現在は薬局屋さんです。
↓↓沢村選手の生家があった場所。
何気なく立ち寄ったアーケード街だけど、来てよかった・・・。
そろそろお店が開店する時間なので向かいます。
遠くから暖簾が見えたので一安心。
「伊勢うどん ちとせ」というお店です。
創業されたのが大正6年ということですから、
かれこれ80年は営業されている事になります。(昭和6年に現在の場所へ移転)
このお店には逸話がありまして、
「伊勢うどん」という呼び名と、伊勢うどんが全国に広がったのは、
このお店を訪ねた事がきっかけとなっています。
「伊勢うどん」と呼ばれる前は、単に「うどん」と呼ばれていたらしいです。
永六輔さんが「これは伊勢うどんだ!」そう言ったのがきっかけで、
「伊勢うどん」という呼び名が広まったという説があります。
店内に入りますと、めっちゃ昭和チック。
整理整頓はされているようだが、
どこかしら雑然とした雰囲気が、昭和生まれの私の心を揺さぶります。
奥に座敷があり、私とカミさんは座敷で落着く事にしました。
この座敷も妙に落着きます。
↓↓メニューを拝見。※消費税改定前の価格です。
事前に「肉伊勢うどん」が美味しいとの情報を得ていたので、
私は「肉伊勢うどん」を注文しました。
↓↓こちらが「肉伊勢うどん」です。
たまり醤油にカツオ等の出汁が加えられたタレで頂くのが伊勢うどんの特徴です。
タレが黒くて、一見辛そうに見えますが、全くそんな事はないです。
事実、こちらのお店のつゆは辛いどころか、ほんのり甘いタレです。
少し掻き混ぜると、麺がタレを吸収して黒くなります。
太くてモチモチの麺に、このタレが良く合う!(*´艸`*)
お肉もタレに絡めて食べるとめっちゃ美味しい!!(^^♪
評判通りの美味しさで、大変満足しました!!\(^o^)/
カミさんは「かやく伊勢うどん」
カミさんも「美味しい!」と満足していました。
お店を出て、ふと思いました・・・。
沢村選手もこのうどんを食べたのかなぁ・・・?
1938年から1944年の間、3度も徴兵され、
名投手という理由で、敵に向かって肩が壊れるまで手榴弾を投げさせられ、
最後は乗船していた輸送船が、屋久島沖で敵艦隊の砲撃により撃沈・・・。
沢村選手は27歳という若さで戦死されたのです・・・。
ちとせ
ジャンル:うどん
アクセス:近鉄山田線宇治山田駅 徒歩2分
住所:〒516-0037 三重県伊勢市岩渕1-15-11(地図)
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情報掲載日:2018年11月22日